ボクの、主に財政的理由による(泣)、数少ない吹奏楽のCD・LPコレクションを一挙公開!藤四郎ならではの超偏向試聴評も大サービスでつけました(笑)みんなと同じ物はイヤ!そんなおたく的な吹奏楽愛好者の一助となれば幸いです。
(1996年初稿)
気がつけば、最終更新日から10年と2日が過ぎようとしていました。その間、このホームページをずっと残していてくださったフランスのchez.comさまには感謝!感謝!です。
今見直すと、若さゆえに突っ走った青い記述もまま見受けられますが、それも自分の歴史の一ページということで、最小限のメンテナンスをした以外はほとんど手を加えないようにしました。
今回手を加えた点は、
......で、いきなりCD・LPを紹介して寸評を入れちゃうのが、こういう趣旨のホームページのお決まりパターンですね。
でもでも、ほんとにそれでいいの???
海のものとも山のものともわからない、言わば初対面の“ボク”の言葉を、あなたは全て信じられます?増してや、個人個人の嗜好が強い音楽の評価なぞ、誰が鵜呑みにできましょう。
そんなわけで、「この程度のヤツが言ってることなら、まぁ、こんなところ信用できるかなぁ」といった判断基準を提供し、評者である“ボク”の音楽の嗜好傾向を多少でも皆さんに理解していただくため、あえて、自分の苦手な分野であるところのCD評を、2点ばかりいたしました。この評価をご覧頂いたうえで、本編の寸評を“あなた自身”に評価して頂ければ、より正確に、ボクの言いたかったことが伝わるかと思います。
品 番 |
タ イ ト ル |
演 奏 |
収 録 曲 |
ESCB1805
|
THE POWER SOURCE |
JUDY AND MARY |
BIRTHDAY SONG、ラブリーベイベー、そばかす、KISSの温度、Happy?、Pinky loves him、くじら12号、クラシック、風に吹かれて、The Great Escape |
AYCM-546
|
変奏曲集「花より男子」Variations“ Hana-Dan”サウンドトラックアルバム |
東京室内楽協会 |
超人気アニメ「花より男子」(テレビ朝日系97年8月31日放映終了)のサントラ盤。「つくしのテーマ」「道明寺司のテーマ」「花沢類のテーマ」「アルビノーニのアダージョ」ほか |
ESCB1805
毎日新聞の夕刊にも「お買い得の一枚」と紹介されていた一枚。聴いてみると、確かにタイトルどおりのパワー溢れる曲の数々。普通、売れ筋の曲はこんなに一枚のCDに詰め込まないもんだけどね。
曲は、ダイナミック系のTAKUYA(BIRTHDAY SONG、くじら12号ほか)と旋律重視の恩田快人(そばかす、KISSの温度ほか)の二本柱。いいねぇ、おじさんのボクも、青春時代にこんな曲あったらなぁ、と思うのばっかり。「くじら12号」、ボク個人的に“曲”のつくりに惚れました。ヴォーカルのYUKIちゃん、いい味だしてるねぇ。ジッタリン・ジンよりうまい!(笑)
ほめてばかりじゃなんだから、苦言もちょっと...。
歌詞、そう、歌“詩”が気になるんです。ひとつひとつはとってもきれいな句なのに、全体をとおして読むと、「分裂」してるんです。著作権法にひっかかるといけないので、引用は控えますが、極端にたとえると、「青い海、白い雲、眩しい太陽、熱い砂浜」ではなくて「青い海、深い緑、眩しいスポットライト、孤独な勇者」なんです。感覚で詩を歌うのは、それはそれでいいのですが、これが作品いや商品として人様の前に出されるのであれば、それなりの(批評を受ける)覚悟も必要です。いい加減な覚悟は、覚悟なんかじゃありませんよ!YUKIさんとTAKUYAさんの合作の歌詞に、この傾向が顕著なのは、合作ゆえの悲劇でしょうか。だって、「そばかす」(YUKIのみの作詞)の詩は、音無しで詩だけ読んでも、なかなかいけるのに、合作の「くじら12号」なんか歌詞だけ読んだら、「なにこれ?」だもん。歌の聞こえのいいところにだけ、耳障りのいい詞を持ってきているのがみえみえです。
でも、やっぱり買って損はなかったですね!だって(青春の頃の人の)恋愛の気持ちを歌った「そばかす」を聴いてると、ボクの青春時代の曲「翼をください」が思いだされて・・・(涙涙)。
AYCM−546
日曜の朝は、この「はなだん」から始まる(テレビ朝日では毎週日曜朝8時30分から放映されていた。この番組の後は「題名のない音楽会」)。子供といっしょに観ているうちに、「このマンガ(アニメと言わないところに、ボクの年代が知れてしまう...)のBGM、クラシック調で、いいなぁ。」と気に入り、ある日偶然にもCD屋で見つけ、ジャケットの、つくしちゃんがドアップでつくしを持っている絵に、店員さんの好奇な目を気にしつつ思い切って買った一枚。
マンガは、週刊「マーガレット」(集英社)に連載の神尾葉子原作の超人気作品。テレビ放映でのスポンサーには、お子様向けのおもちゃ会社「バンダイ」のほか、一時エステの会社が名を連ねていたことからも、視聴者がガキに限らず、幅広い年齢層の女性であることがわかる。
で、本題。音楽は、大島ミチルの作曲。「正統派クラシックのスタイル」で書いたというだけあって、メロディのきれいな、わかりやすい曲ばかり。演奏は、エコーが効いている、ちょっとフランク・プウルセル調といったところか。「つくしのテーマ」は、聴いていてうっとり。「つくしちゃ〜ん!」とつい叫びたくなるぞ(笑)。寝付けない夜に、BGMとして流すのにぴったり!「道明寺司のテーマ」は、「魔法使いの弟子」や「ヒッチコック劇場」(どんな関係があるんじゃ?)を彷彿とさせ、「花沢類のテーマ」は、日曜洋画劇場が終わるときの雰囲気(なんじゃ?)を十二分に醸し出してくれている、ちょっと深刻な、物悲しいメロディ。このほかに、番組のBGMに使用しているアルビノーニやマーラーの曲も入っていて、それが、全体のつくりに違和感を感じさせないところに、大島氏のセンスのよさを感じさせる。
しょせん、マンガのBGMといってしまえばそれまでだが、子供のクラシック音楽教育には、「ユーモレスク」や「禿山の一夜」からではなく、こういう「クラシック調」の曲を聞かすことから始めるのも一つの方法である、と、盆踊りの「東京音頭」をずっと口ずさんでいる我が娘を見て、つくづく思う“ボク”であった。
(以上評者の評価材料の項目すべて1997年初稿、1998年1月4日追加稿及び修正、2008年1月6日数文字修正)
いかがでしたか?
それでは、評者の傾向がわかったところで、本編へどうぞ!